*nikoniko*

またまたご無沙汰いたしました。
そして、随分昔のネタなのですが…。




去年の八月。
結成された手芸部のみんなと布の買い出しに行った時。
とっても可愛らしい和柄の生地が激安で売っているのを友達が発見♪


『女の子のママで着物作ろうよ』

と。着付け免許を持っている彼女が言いだしっぺで着物を作ることにした私達。



…でも。
実は当時乗り気ではなかった私。


と、言うのも洋服作りに夢中になっていたし、
最後にその話を受けて残っていた生地はピンクピンクなブリブリの生地しか残って無くて|||(_ _。)


すっきり目元の我が娘。
クリクリお目目のお友達ならいざ知らず、
我が子がこんなブリブリな可愛い生地で着物なんて。

罰ゲームでしか無いんじゃない?


なんて思って年末まで相変わらず乗り気でなかったのだけれど…。



いざ、作ろうとみんなの心に火がついたその直後。
例の乳癌の再検査の通知が来て。





実は、先日もチラッと書いたのですが。
左乳房に2㎝くらいのシコリを確認していた私。


それを踏まえての再検査。
しかも細胞を取っての検査とくれば…。



もう、実は私の中では乳癌確定。
それももう取り返しがつかない状態であると覚悟すらしていたので、
これを作る時は涙を流しながらの作業だったりしました(ρ_<)





追い込まれた時にその人の本性って表われるモノなのかもしれませんが…。


乳癌を覚悟して、
じゃあ今後はどうやって生きていこうかと考えた私。
やりたい事、
行きたいとこ、
食べたいもの、
会いたい人、
最後はどう迎えたいか
とか。


そして何より娘の事。
母を失う娘に、
生きている間に何が出来るか、
何を残せるか。



そんな事を考えていて。

でも、不思議と娘を残して逝く事に不安が無く。
上手く説明出来ないけれど、

親は無くとも子は育つ



って訳では無いけれど、
この子は私が居なくてもちゃんと育ってくれるって

なんか変な自信があって。





もちろん、これから先寂しい思いをさせるだろうな。とか
女の子だから子供を産んだ時に母親が居ないのは辛いだろうな。とか

思わなくも無いのだけれど、
けれどもきっとまっすぐ育って行くって。


そう思いながら、
娘の着物を縫っていると




あれ?


私、死んじゃったらこの子が二十歳の時にどんな着物を着るのかしら?
その時この子はどんな娘になっているのかしら?
どれくらいの身長で、どんな顔立ちで…。



誰が私に教えてくれるの?




って、思った瞬間涙がどっと溢れて。



あぁ～、なんて自分勝手な人間なんだろう。
私が、娘の姿を、成長を見たいから生きたいなって思うなんて。



二十歳の振袖を見れないかもと思った瞬間から本当に涙を流しながら作った着物。
綿と化繊の安い生地の着物だけど、
愛情と執念を込めて。








絶対に罰ゲームジャンって思っていたブリブリな柄も。
これくらいの年の子なら逆にこれくらいの方が可愛いってくらいにあってるじゃ～～～～んღღღ(♡´∀`)


調子に乗って共布で髪飾りも(^ー^* )ﾌﾌ♪
しかも沢尻エリカの花の角隠しをイメージして沢山盛ってます(*￣m￣)ﾌﾟｯ




結果的に乳癌では無く、
18年後に娘の振袖を見る可能性が多いに出てきて、
これが最後の着物じゃなくて、



でも、あの時に思った感情は、恐怖は忘れてはいけないものかなと思うと、
私の中で特に思い出に残る作品の一つになりました。